さかつくの雑記

感想記事は途中からネタバレ入ります

抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?(ぬきたし) 感想 ネタバレ有り

抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?(以下、ぬきたし)をプレイしたのでその感想を書いていきます。

 

 

この記事は最初からネタバレをしていくので、未プレイの方はこちらの記事へどうぞ。

agatt.hatenablog.com

 

名言・迷言をまとめた記事も投稿しています。

agatt.hatenablog.com

 

 

 

 

構成

共通√から3キャラの√に分岐。それらの後に文乃√に進めます。

シナリオ選択画面の順番としては、

奈々瀬→ヒナミ→美岬→文乃 です。

 

それぞれでサブヒロインにも焦点が当たる嬉しい展開で、どのキャラにも良いところがあります。良きです。ほんと良きです。

 

 

個人的な意見ですが、それぞれの√にはそれぞれテーマがあるように思います。

 

奈々瀬:硬派なエロゲ。このヒロインだったからこそ答えを出せた主人公。

ヒナミ:泣きゲー。裏切りなどの辛い要素も含む。

美岬:(開き直った)ご都合主義展開。愛でなんとかする。

文乃:大団円。仲間が全員集合する熱い展開。

 

当たり前ですが、抜きゲー、ギャグゲー要素もありますね。

ぬきたしは公式からエロゲ愛をひしひしと感じるので、こうゆうテーマ分けをしているのかなと思いました。

 

 

また、時間軸は繋がっていませんが、ルートを進むごとに「島の人々に対する淳之介の考え方」も次第に変わっていきます。

 

奈々瀬:仲間達だけで行動する。

ヒナミ:SSを始めとした島の人間にも愛着を覚える。

美岬:島の人達を信用し協力を依頼する。

文乃:ドスケベセックスを楽しむ人たちも受け入れ、共存を願う。

 

これらのことを鑑みても作り込まれている作品だなと感じます。間違いなく名作だと思います。

 

 

奈々瀬√

揺れる主人公と理解者であるヒロイン。このヒロインを選んだからこそ答えを見つけることができた。

そんなお話でした。もう大好物です。

 

何が良いかといえば、やはり淳之介の葛藤ですね。

目的のために闘志を燃やす淳之介は、自覚すらしていなかった心の内を桐香に突きつけられます。

「非処女を恨んでいるのではなく、島の人間を恨んでいる」

「そしてあなたには、島の人間に復讐をする権利があり、それを行使する力もある」と。

その力が巨大な男根であり、大真面目に発言する桐香に笑うしかないのはさておき。

 

淳之介はこの発言に大きく揺れることになります。なぜなら、コンプレックスであったイチモツを行使したことで、自分の力だけで、格上の相手を退けたことに心のどこかで優越感を覚えていたからです。

桐香の発言は淳之介にとって夢物語ではなく、実際に存在する選択肢にまでなりえていたのです。

 

とはいえ、淳之介は桐香の意見に同意したわけではなく、直感的に間違っていると感じます。しかし、どうしてもそれが形に、言葉にならない。

であれば、その答えはどこにあるのか。

 

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そして奈々瀬はその答えはあっさりと言い当てます。

淳之介の良き理解者、奈々瀬は正妻枠ですね。文句は言わせません。

 

 

 そしてまた憎いのが奈々瀬にも動機があったことです。

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仲間である動機をきちんと持っているキャラって良いですよね。

成り行きだったり助けてもらったからというのはありふれていますが、それに対し、信念を持っているキャラは格好良く映ります。

 

 

ちなみに今作で一番の告白シーンはこれですね。他の√は結構なあなあだったのもあり印象的です。

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桐香について

底の見えないキャラでした。純粋に戦闘力だけなら郁子の方が強いのでしょうけど、桐香の方が強キャラ感あります。

 

便宜上こちらで書きますが、文乃√での失恋シーンは良かったです。初めて欲しいと思ったものは結局手に入らなかった切なさ。とはいえ、アサちゃんが欲してやまなかった奈々瀬との3Pができた世界線もあったのでまぁ良いんでしょう。寝取られフェチだし。

 

 

ヒナミ√

 ロリじゃないですけど!による泣けるお話です。

 ヒナミの持ちネタが強すぎますね......。持ちネタじゃないですけど!

 

この√は礼先輩の印象が非常に強いので、礼√……と言ったらさすがに過言ですが、そんな気持ちも分かってもらえるとは思います。

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私服可愛い

 

しかしながら、ネタキャラかと思われたヒナミもびっくりするぐらいのヒロインっぷりを見せてきます。

 

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その姿に似つかわしくない洞察力と、受け入れる度量の広さ。

ヒナミはもしかして先輩だったのか......?

 

 

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淳之介がSSを裏切ることに耐えられないこともヒナミにはお見通しでした。だから、このまま仲良くすることも良いのではないかと。

しかし、そうはまんこが締まりません。

 

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文乃が見つかってしまえば、敵対するのは必至。

礼先輩に教えてもらった方法で、礼先輩にもらった銃で、自らが裏切り者であるという現実を突きつけます。

このシーンはほんと辛いですね。裏切られる側はもちろん、裏切る側まで目を背けたいほどの状況なのですから。

 

 

こんな状況になっても、淳之介は一人で何とかしようとします。自分はリーダーだから、もう誰も傷つけたくないから。

次第に淳之介の心は壊れてしまいます。

「自分がSSに戻れば上手く行く、文乃を確保した功績だってあるんだから」

もちろんそれはSSを裏切ったからであり、SSに戻れるわけなんてありません。そんなことにも気づかず、ヒナミに報告しては正気に戻って苦しむ淳之介を見ているのは堪えるものがありました。

 

 

そして淳之介は別の作戦を思いつきます。今度はヤクザ組織に潜入するというもの。

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これには泣かされました。催淫ペンの判定ですらロリだったヒナミに泣かされました。

最後のロリじゃないですけどはずる過ぎでしょう。

ともあれこれで、一人で頑張り続けてきた淳之介はやっと、誰かに頼るようになります。

 

 

次は礼先輩に焦点を当てていきます。

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矛盾を抱えたキャラ大好きです。

自分が受けた苦しみを正義を盾に他人に強要する反面、ヒナミについてはあの手この手で守ろうとする。そして自分は正しい人間を演じ続ける。

 

礼先輩はそうするしかなかったのでしょう。本当の気持ちを誰にも言えず、貧しい家族を養わなくてはいけない。

「小さな子供が憧れるヒーローですら、葛藤して、選択を迫られるんだ......!

それなのに、この現実に......倒せばすべてが丸く収まるようなご都合主義の悪者なんて......存在してくれないんだよ!!」

この叩きつけるような怒りはかなり響きました。

 

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これには泣かされました(2回目)。

この√のテーマは「一人で抱え込まない」だったわけです。

ヒナミが椅子を持ち続けていた理由はここにあったわけですね。

 

 

余談1

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はなつっ!

これ絶対某作品の便座カバーと同じ下りやんけ......。

選択肢によって変化するテキストで、次の日の登場時にかますけど、主人公はおぼえてないやつ。

奈々瀬√では閃光弾投げてました。

 

余談2

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椅子の加護って何!?

 

これについて説明はほとんどありませんでしたね。こうなるともう、そういうものなんだなと納得する他ありません。

郁子さえ御しえるチートスキルです。

 

 

ここまでスクショに頼りすぎてるのでここからは少なめにする所存。

 

 

美岬√

開き直ったご都合主義より恐ろしいものはない、そんなお話でした。違うか。

ずば抜けて頭のおかしい√でした。良い意味で。

良い意味でって便利ワードですよね。良い意味で。

 

 

愛があればなんとでもなるよね!

あっはい。

ってなるけどそれが面白いから流石というべきなのでしょう。

 

 

とりあえずギャグは満載でした。

 

狼少年作戦は腹の底から笑いました。両手足を膣に挿入するプレイ。えぐすぎる。

それとミミナシ作戦ですね。淫紋を施したダッチワイフを等間隔に配置することで、キルゾーン内にいる敵を催淫状態にする。もう意味が分からない。

もう何でもありか?とかアサちゃんに言わせる始末。

 

 

終いにはメルクオリアですね。

イチモツで洗脳されたならイチモツで解けば良い!

しかし美岬相手じゃないと勃たなくなってしまった!

セックスであればそれは美岬なのではないか?全ての膣は美岬に通ずる!

美岬ならいくらでも射精できる!

 

もうね。やばいね。

 

このあたりは名言・迷言まとめ記事にしっかり書いてあるのでそちらを参照してください。

 

 

そういえば、このキャラがタイプって言い切る主人公ってなかなか珍しいですよね。

美岬って俺のこと好きだよな......。とか言っちゃう淳之介が大好きです。

 

「月が綺麗ですね」

「おっ、俺もだよ......」

「は?」

の下りも大好きすぎます。

 

 

真面目要素も少しはありましたね。

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女部田郁子って名前やばいだろ......なんて思ってたけど、この子めちゃくちゃいい子でした。

価値観が狂っているだけで、セックスをするなと言えばあれだけ好きだったセックスを淳之介のためにやめるわけです。

 

 

えーっと、美岬√終わり!

 

 

文乃√

大団円です。全員集結する、約束されし熱い展開です。

約束されてるゆえに書くことが中々ないですね。面白かったのは確かですが。

 

さしあたってあれですね。黒幕です。

ぬきたしの黒幕はなんと!なんと!!出資者のおじいさんでした!!!知ってた。

各√で少しずつ伏線を張ってましたがそれ以前に最初から怪しすぎたというあれ。隠す気はなかったのでしょうね。

 

防人老人周りのことを覚え書き程度にまとめておきます。

 

・防人老人は駆け落ちをして子を成した。それが文歌。

・文歌もまた仁浦と共に駆け落ち、そして文乃を生む。(防人老人は無理やりと解釈)

・仁浦の野望の妨げになると、文歌と文乃は隠れて暮らすようになる。

・文歌は裏風俗で働くようになり、迫害を受けたのち病死。

・防人老人が激怒。仁浦と青藍島への復讐を開始。

・防人老人がヤクザを操り、青藍島に問題を発生させる。

・防人老人がNLNSに文乃探索を指示。

 

こんな感じですね。 美岬「それって、マップチンポじゃないですか」

ヤクザも完全に言うことを聞いてるわけじゃなかったので、NLNSが必要だったわけです。(美岬√では防人老人は手嶋に黙らされてる)

 

 

さて、仁浦も良いキャラでしたね。悪人らしい悪人、だけど根は良い人です。

文歌と一緒に生活できるなら野望ですら捨てても良いと思っていたほど。

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 最後の最後で急に株を上げにきました。

 

 

 あと男キャラといえば手嶋さんですね。こいつも最後の最後で株を上げにきました。

 

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......これは違うか。

これめちゃんこ笑いました。

 

こっちですね。

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アルコールを散らかして落ちぶれてた手嶋が、指南書専門書を揃え淳之介の師匠をしていたところですね。

最後の戦闘でも不肖の弟子のためにひと暴れしてくれます。

 

 

さてさて、

ぬきたしの副題は、「この島はユートピアディストピアか」というものでしたね。

当初は多数派にとってのユートピア、少数派にとってはディストピアでした。しかし、文乃√では両者が歩み寄る島を作ることができたわけですから、最終的にはユートピアがこの副題の答えにあたるのだとは思います。

 

ただ個人的には、「今置かれている現状をどう思うのか」という問いなんだと思います。ぬきたしでは同調圧力という言葉が多用されていましたが、ゲームの中の話だけでなく、周りに流されずに自分でしっかりと信念を持つことの重要さを提示しているように思いました。

 

 

そんなこんなでこの記事も終わりにしようかと思うのですが、

文乃の話を全然してなかったことに気づいたので、この画像を貼って締めにしたいと思います。

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