さかつくの雑記

感想記事は途中からネタバレ入ります

十六夜のフォルトゥーナ 感想

Lapis lazuriの3作目、十六夜のフォルトゥーナをプレイしたのでその感想を書いていきます。

 

 

 

ネタバレなし

幽霊の見える放浪者の主人公が田舎町に流れ着いて、そこで街の人に厄介になりながら日々を過ごす作品です。悪霊退治したり、成仏で別れたり、幽霊ものの作品ではありがちな感じです。

作品のテーマに「運命」、OPの歌詞にも「縛られた運命から君を解き放つ」、タイトルのフォルトゥーナ(fortuna)は運命の輪といった意味、主人公の持つ「改変不可の未来視」の能力。

これは運命が重要な役割を果たすのでしょう。間違いありません。

 

とでも言うと思ったか!

こんな先入観を持ってプレイすると肩透かしを喰らうのでご注意ください。一応運命ではありますが、不可避の運命に対して抗うといった感じではなく、こんなに運命押す必要あったのか疑問です。

 

 

この作品、上記の件もそうですが、不満だらけなので感想もネガティブなものが多いです。苦手な方はブラウザバック推奨です。

 

そもそもこの作品、何がしたいのかよく分かりませんでした。

泣きゲーにしてはあまりにも泣かせる気を感じない

・√によっては多い戦闘も、聖句唱えてるだけで大して映えない。

・日常シーンを大事にしてる感はありますが、お決まりのキャラ絡みばかりで正直冗長で、そもそもシリアス部分に比べて日常シーンが多すぎ。

 

うーんこの。

 

ディレクターがfripSideの方で、楽曲もfripSideが担当しているので、曲のためのゲームのなのかとも思いました。とはいえ、プレイ後にOPを改めて聞いてみましたが、さして深みが増したわけでもありませんでした......。

ここまでくると、八木沼さんが望む妄想の形なのではとか思ってしまいました。

 

余談ですが、タイトル画面や大事なシーンのBGMで用いられる「十六夜」という楽曲ですが、久石譲さんの「summer」という曲に似ていました。トヨタのCMにも使われた結構有名な曲なので、リスペクトしたのでしょうか。

 

 

良かったところでいうとATSという機能があり、別キャラ視点で何が起きているのかが分かるシステムは良かったですね。直接物語に絡まないようなシーンも多く、日常シーンは力入れてるんだなという印象は受けました。

 

 

ネタバレあり

ネタバレゾーンですよっと。

 

・設定周り

上述したのですが、運命ワード推しが何がしたかったのか謎of謎でした。

いやホント未来視って何のためにあったんですかね。

共通√の範囲で未来視数回、これは不可避の未来だというテキスト作り。いざ分岐してみると、運命を覆すムーブなし。

というかそもそも、

 

乗り越えるどころか未来視すらしなかった。

 

この設定必要でした?

 

その他、放置されっぱなしに感じた設定複数ありましたね。

・乙女√の最後に意味深に出てきたかぐや、九条の因縁

・能力受け継がれてることの説明でしかなかった乙女の再生能力

・薫が幼少期に見た屋根に潜む精霊?

 

こんなとこですかね。

放り投げられすぎていて、隠されたグランド√あるのではないかと勘ぐってしまうほど。続編とか考えていたんですかね。

 

とくにかぐやについては説明がなさ過ぎましたね。

神様云々だとは思いますが、なぜ罰せられた彼女が現世でも顔を出したのか。

かぐやに力を借りた乙女を薫が気合で助けたとき、なぜ「罰は相殺された」って言ったのか。

乙女を本当に大切な人と認識したことから、「薫が九条を完全に放棄したから」が答えなのかな......?

 

まぁそこはいいのですが、ルシア√でかぐやが一切出てこない。

攻略順固定にしてそれだけなんですか......?意味深に解説しなかった意味は......?

しかも、五条城については普通に戦闘で終わらせてしまう始末。

九条を取り巻く運命()としか言いようがない。

 

 

・薫について

主人公くんまるで見せ場なかったですね。

基本的に巻き込まれ系で、必要に迫られてその場その場で決断をする。自分から何か行動を起こす場面がほとんどありませんでした。

シリアス面でもルシアについていったとかばかり。告白についても自分からは1度もない。その上、ずっと好意を寄せていたのを知っている乙女と向き合いもせず他のヒロインとくっつく。

告白については弓乃の件があるから......なんて思うかもしれませんが、小菜√とか一切考慮してませんでしたよ。

 

あとは霊能者関連ですね。

強い霊力を持つとかいっても戦闘でしたことといえば、ルシアに霊力渡す、憑依された人間に蹴りをいれるぐらいでした。

後者に至っては霊力1mmも関係ない。

そのうえ知識面もほとんどない。もうだめだ。

 

そしてどうしても言いたいのが、主人公何様問題。

浮浪者、稼ぎなしで飯をわが物で顔で恵んでもらっている立場。

そこまでなら別にいいんですが、ちょっと家のこと手伝ったぐらいで仕事した気になり、家主のゆり子にも家事しろよとかいう始末。家主だぞ家主、誰が金稼いでると思ってるんだ?

あとは、家についた途端、ルシアと乙女に「茶くれ、茶」とか言い出すやつ。冷蔵庫に入ってるだけの麦茶すら他人に注がせる。良いゴミ......御身分ですねぇ。

 

そんなこんなで主人公の好感度が地に落ちてます。ヒロインは主人公のこと優しいとか言ってるけど幻想過ぎてヤバイですね。せめてそれに共感できるだけのシーンを用意してほしかった。

やっぱニートは良くないね、以上!

 

 

・小菜√の終わり方について

触れないからもう付き合えない!

→祈祷でお互い触れるようになった!

→Hシーン

→満足しちゃって成仏の危機!

→人形に小菜の魂を定着させよう!

→人形小菜と結婚!

 

は?

 

 

終わりに

ここまで作品ディスしたの初めてですね......。

この記事の9割ぐらいディスだと思います。

そんなわけなので、最後にもう一点だけ挙げて終わりたいと思います。

 

 

涼太なんかした!?

 

立ち絵用意しなくても良かったレベル......。