空に刻んだパラレログラム 感想
空に刻んだパラレログラム(以下、パラレロ)をプレイしたので感想を書いていきます。
パラレログラムは平行四辺形って意味らしいですよ。
ネタバレ無し感想
はじめに
パラレロのメーカーはウグイスカグラ。僕がプレイするのは『紙の上の魔法使い』に続き2作品目です。かみまほは不穏な空気が良く、妹キャラにこだわりを感じたのでパラレロもそのあたりを期待していました。
今作の公式のQ&Aを見てもこだわりを感じます。これは良妹。
あと飛行CGのお尻が気になって仕方ない。
これは嫌でも視線行っちゃうでしょ......。
某作品との違い
さて、内容に入っていきます。
パラレロの設定ですが、萌えゲーアワードで年間1位にもなった某作品と酷似していますね。
・空を飛ぶスポーツ
・主人公は現在飛べない
・ヒロインに教える形で再び空に関わっていく
・メインヒロイン(彼杵柚と倉科明日香)のキャラ設定
ざっと書き出しただけでもこれ。思うに『蒼の彼方のフォーリズム』に勝負を仕掛けたのかと。
しかし、プレイしてみると印象はかなり違いました。あおかなが爽快感のある青春ものとしたら、パラレロは暗めの生々しい青春ものという具合。
大きく違う点は、格差とチームの2点でしょうか。
- 格差というのは、部が第一と第二に別れており、待遇に明確な区別があることです。第二の部員は雑用を受け持つなどに留まらず、ろくに空を飛ぶことすら許されていません。
- チームというのは3人1組で試合を行うことです。才能の壁にもがく人やもう諦めてしまった人、楽しめればいい人とどうしても勝ちたい人など、メンバー内での不和や意識の差というものをしっかりと描いてくれています。また、敵チームの掘り下げも深くやってくれるので魅力的なサブキャラが本当に多いです。
総評
名作でした。
特に共通√が良かったですね。前述しましたが、各キャラの試合に対するスタンスの違い、これが本当に良かったです。
後半は失速ぎみだったので後味はそこまでですが......。
あおかなと比較したら~みたいな意見もよく聞きますが、設定が近いだけで作品の方向性が違うので比較するようなものでもないかなと思います。
あとびっくりするほど誤字が多いのは残念でした。
推奨攻略順
柚以外3キャラ→柚→TURE
個別√はおまけ程度にとらえて良いかと。柚√は良かったです。
ネタバレ有り感想
ネタバレ注意です。
今回の不憫担当はイーリスで決まり!
3回も失恋シーンがあったのに1度も成就しないという......。 FDに期待しておきます。あと登場シーンのCGがえっちでした。
さて、魅力的なキャラが多い=書きたいことが多い。なのですが収集がつかなくなりそうなので2つに絞って書いていきます。
赤坂水樹
部内戦第一回戦で熱血部長さん。熱血キャラなのに自分が勝つことを諦めているというこのギャップがたまらないです。
Oliviaは前年の部長が率いていたチーム。第2ながら第1と戦えるだけの実力をもち、第2全体を鼓舞する前年部長の背中を水樹はチームの一員として見続けてきた。部内戦の結果も芳しく、このチームならもしかしてと期待を膨らませ、ついに夢に見たダンスマカブルの出場に王手をかける。
「親善試合で結果を残せばダンスマカブルに出場できる」
試合相手は境遼二率いるAero Parts。勝てないまでもいい勝負ができるのだと、第2でも実力があることを見せてやろうと思っていた。試合が始まるまでは。
結果は見るも無残なもの。最後まであきらめない前年部長に対して、水樹は戦意を保ち続けることすらできなかった。第1には勝つことはできない、第2にダンスマカブルは分不相応であると心が認めてしまった。
前年部長が引退し、水樹が部長を引き継ぐことになった。実力にも自信がなく、心も折れている水樹は、せめて第2のために楽しい部を作ろうと思った。ダンスマカブルにはいけなくても第2にいて良かったと思えるようなそんな部を。だから、Oliviaには1年である悠末を加え、勝つことよりも彼女の成長を支えようとも思った。
しかし、下剋上を掲げる桜坂空や、転校してきた彼杵柚の影響で第2はダンスマカブルに出場すべく活気立って行く。それ自体は良いことだと思う。その夢が叶わないとしても、自分が無くしてしまった輝きを応援したいと思った。
Empty Owlとの部内戦では、彼女らに道を開けようともした。音々も同様の考えを持っているし、Oliviaはここで負けるべくして負けるのだと。でもそれはOliviaの総意ではなかった。このチームで誰よりも実力のない悠末が、誰よりも試合に勝とうとしていたーーーー。
感想書こうとしてあらすじを書いてしまう病......。
このあと泥臭く勝とうとするところとか震えましたよ。第一試合目ではありますが、個人的にはOlivia戦がベストバウトだと思っています。
話がずれますが、パラレロの試合構成ってほとんど、
「不和や問題を抱えたまま試合を迎える→前半で上手くいかない→後半で解決して逆転」
の流れなんですよね。共通√まではこれでもよかったのですが、Aero Parts戦でもこの流れで勝つのどうなのって感じがしました。上手く機能してないとはいえ圧倒的格上なのになぁという感じ。強キャラから絶望感を感じないというかなんというか。
分岐以降の失速感はこの辺も影響してると思います。
境遼二
こんなのかっこいいに決まってるじゃないかぁぁぁって感じの人。
立ち絵だけでもかっこいい。ユニフォームのデザインもかっこいい。
誰よりも強いのに誰よりも勝つ努力を怠らない人。彼が周りを雑魚と一蹴しているのは、弱いからではなく、才能を言い訳にして努力をしないから。
そんな彼の前に紬木紅が現れる。誰よりも強いことを認められているはずの自分を他所に、歩を応援し続ける紅が気に食わなかった。それは何度歩を負かせても変わることなく、歩も諦めることはなかった。
「歩がきっと、境先輩を楽しませてくれますよ」
歩との最後の試合は紅の言った通りになった。
遼二敗退後↓
ーー何度も何度も、彼女の笑顔を思い出していた。ーー
「境遼二が求めていたのは最強になることではなく、最強である証明」
良すぎる......。
まさか紅の話を持っていくのが歩じゃなかったとは。誰よりも紅の幻影に縛られてたのが境先輩ってのも良いですよね。
余談ですが、
歩たちが柚に紅を重ねていたように、僕も柚にあおかなの明日香を重ねているところがありました。
同じくメインヒロインであり、物語のきっかけになるキャラクター。髪の色や言葉遣い、性格が似ている上に、練習に愚直で空を楽しんでいるところ。
きっと柚も明日香と同じように才能を開花させていくのだろうと、期待もしていました。
でも柚には力強い面など色々表情のギャップがあって、歩が紅との違いに魅せられていたように、僕も明日香との違いに魅せられていたように思います。
キャラの心情の追体験とでもいえるのでしょうか。これを意図していたのかは分かりませんが、あおかなに設定が似てて良かったなって思いました。
こんな感じで終わりにしようと思います。ここまで読んでくださり感謝でした。それでは。
もののあはれは彩の頃。(彩頃) 感想
もののあはれは彩の頃。(以下、彩頃)をプレイしたので感想を書いていきます。
サイコロを振るゲームでこの略称ってオシャレすぎひん?
ネタバレ無し感想
このゲームのシナリオは冬茜トムさんが担当しています。同じくシナリオを担当しているアメグレとマジチャが好みなので手に取りました。
前情報では彩頃は鮮やかな伏線回収が評判だったので、とりわけアメグレを意識してプレイ。正直なところハードルの高さが山のごとし。
感想。
騙されるの気持ちいいぃぃぃ!!!!!
アメグレに引き続き、彩頃でもしてやられましたね。
自然な伏線の配置やミスリード、文章の綺麗さが光っていました。そしてなにより、常識や前提、このあたりを覆してくる世界観がたまりません。「この前提がないのであれば、こう考えるのが正常」といったような設定がプレイヤーを引き込んでくれます。
名作です。間違いない。
どのキャラにも見せ場があるというのも本当でしたね。僕の推しは榊黎くん。頭のいいやつ。
ヒロインならクレア、日本文化に詳しい系外国人ヒロイン。えっちシーンめっちゃ可愛かった
とはいえ、彩頃とアメグレどちらかといえば、個人的にはアメグレの方が好きですね。やはり新しい作品の方が上手く作られていると思います。
そんな意見の人もいるので、アメグレから来た方はハードルの設定を高くしすぎないことをお勧めします。
ネタバレ有り感想
*ネタバレ注意
前述しましたが、世界観よかったですね。現実で持っていたような感覚は薄れていき、賽を振りあがりを目指すことこそが生きる意味と化した舞台。
双六での常識と幻日で見たあまりにもリアルな光景とに揺れるキャラたちの図もよかったです。
一番好きなシーンは嵐山での第弐面のラスト、暁&琥珀VS黎のクライマックス。
黎くんからの勝利宣言。そして独白によるトリックの開示。
賽の目が定まっていたこと。それを見越した毒沼の配置により、前身はおろか虫の指名さえできない。
これは鳥肌ものでした、プレイヤーからしても一部の隙もない作戦。
それに対して、誰もが諦めたなかでの琥珀の「待ち望んだマス」という発言。
もう何が何だか分からない。どうゆうトリックなのかと読み進める手が止まりません。
ここで完全に繋がりましたね、やられたの一言につきます。
ここからの答え合わせフェイズはただただ気持ちよかったです。
虫の正体がみさきというのも良かったですね。6,9巡目は天縁で死んでたはさすがに分からないって(誉め言葉)
彩頃で暁が一番格好良いのここの断定でしょ。
「ははっーー負けちゃった、か」「またいつか、君たちと遊んでみたいな」
僕はこのセリフで黎くんに惚れましたね。暁たちといちゃこらしてほしい。エピローグが薄くて、ヒロイン以外とのすごろく後の絡みがあまりなかったのは結構残念。
気になった点は京楓の戒。正義感の強さからくる縁との説明がありましたが、そんなキャラだったか?って感じが否めません。鬼を盤面に引きずり降ろすために作られたのではと思うのは穿った見方なのかもしれませんけども。
あ、あと、暁のキャラデザ…
簡単な感想ですが、今回もこのあたりで終わりにしようと思います。名作でした。これからも冬茜トムさんを追っていく所存であります。
それでは。
『花の唄』『I beg you』曲紹介(比較) 劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel 主題歌(Aimer)
「わるいことをしたらきっと貴方が 怒ってくれると約束したよね
だからきっともう一度 私を見つけてくれるよね」
ー花の唄より抜粋ー
今回の記事では、 劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel (以下、HF)の第1,2章の主題歌を比較しようと思います。
『花の唄』と『I beg you』。どちらもHFのヒロインである間桐桜の心情を歌った曲です。
そのためHFの内容を踏まえた上で、メロディと歌詞の違いを比較をします。
※ネタバレ注意
・メロディ
『I beg you』のテーマは”狂気”だと思います。第1章では抑えられていた、桜の持つ狂気の発露、これを表現した曲調に思えます。
一番の特徴は、
『I beg you』のメロディを演奏の大部分がAimerさんの「声」に限られていること。
前奏も後奏もなく、AメロBメロに至っては声とリズム楽器と効果音じみた音だけで進行していきます。2番で加えられる特徴的な変化も、リズム楽器と共にコーラスで「Ah,Ah-」とやはり声が担当しています。
(Cメロについてはメロディ楽器が印象強いですが、この部分は桜に残された理性が前面に出ており、それが次第に埋まっていく様を表現しているように思います)
対して『花の唄』では前奏も後奏、曲中の大部分についてもメロディ楽器が演奏されています。
このメロディの違いが表現するところは「調和の有無」であると思います。声と楽器の調和、楽器の中でも和音であったりとメロディにはハーモニーが要求されます。
ですが、『I beg you』にはそれが極端に少ない。第2章の桜の様子も鑑みて言葉にすると「独りよがり」な協調といったところでしょうか。
・歌詞
『花の唄』のテーマの1つに「束の間の、仮初めの平和」があると思います。「その日々は夢のように」から始まり「季節が行くことを忘れ 静かな水底のような時間にいた」と儚げな優しい日々を描写しつつ、そんな時間が聖杯戦争によって崩れていくことを暗示しているようです。
余談ではありますが、HF第2章の後半で『花の唄』のオーケストラアレンジが流れます。そのシーンがまさに束の間の幸せな日々の体現なので、歌詞を思い浮かべながら見ると良いと思います。
閑話休題。
『花の唄』には「貴方」に対して、してあげたいことはあっても、何かを直接要求する歌詞はありません。
「私傷つけるものを貴方は許さないでくれた それだけでいいの」
「わるいことをしたらきっと貴方が 怒ってくれると約束したよね
だからきっともう一度 私を見つけてくれるよね」
この2つについても過去にした約束から、桜が期待をしているだけで「貴方」に頼んでいるわけではありません。
対して、『I beg you』では「あわれみをください」といきなり要求から始まります。そのあとも「泥だらけの手を取って」「離さないで どうかずっと側にいて」など、直接的な要求や愛の表現が多用されていきます。
この桜の愛情は執着によるものが大きいです。HF第2章で分かりやすいシーンでいうと、遠坂凛が士郎のことを以前から知っていたと口にしたシーンでしょうか。ここを境に桜の態度が変わっていくことになります。以前は魔力供給をするのに血を飲むだけで理性を抑えていましたが、凛に士郎が取られることを恐れた桜は体の関係を持ちかけます。
その後凛を姉と呼べたのも体の関係をもったことで心の余裕ができたという面があります。
さて、この2曲、ひいてはHFを理解する際に勘違いしてはいけないのが、
桜の心情の変化は、影によってまるっきり変えられてしまったわけではないということです。
あの狂気はもともと桜の内にあったものであり理性によって抑えていたが、影の後押しによって前面に出てきてしまった。
(分かっている方も多いと思いますが、大事なことなので念のために注釈をしておきました)
比較は以上になります。最後に簡単に感想をば。
『花の唄』を聞いたとき、桜の歌としての完成度の高さに驚いて、第2章でもこのクオリティで出すのは難しいんじゃないかと思っていましたが、完全に杞憂でした。
梶浦由記さん良い仕事しすぎですね。Aimerさんの歌い方も刺さりました。特に『I beg you』の最後の「側にいて」の歌い方が大好きです。あの切羽詰まった感じがたまりません。
そんなこんなで第3章の主題歌にも期待したいと思います。それでは。
Clover Day's Plus(クロデ) 感想
Clover Day's Plus(以下クロデ)をプレイしました。
Plusというのは続編というわけではなく、E-moteとHシーンの追加があるだけです。
ネタバレなし感想
クロデはALcotの14作品目です。1作目と同じ世界観らしいですが、未プレイなので分かりません。
僕がALcot作品をプレイするのは鬼ごっこ!に続いて2作品目。そちらは正直微妙でしたが、評判が良かったのでクロデをプレイすることに。
結論から言うと、クロデも微妙でした......。
OPでセリフを挟んだり、良さげなキャッチコピーを使っているのは、オシャレ詐欺感が否めません。
ただこれは僕がストーリー重視しているのが大きいのかなと思うので、萌え重視の方でキャラデザが好きならオススメです。とにかくキャラが可愛いです。
体操服杏鈴がイチオシ。
良い点を一つ挙げておきます。
クロデはそれはもうハーレム展開なわけですが(ハーレム√はない)、そこで避けては通れぬのが失恋シーン。ここの描写は大きなテーマであると言わんばかりにしっかりとやってくれました。
おすすめ攻略順
ヘキル&ヒカル→泉→つばめ→杏璃→杏鈴
これで異論はないかと。特に杏鈴は最後で固定しても良いレベルです。
Plusを買うべきか
E-mote正直微妙ですね。
立ち絵で動くのは嬉しいですが、スキップ時の動作重いですし、
Hシーンで動くのはハマると良い感じですが、おかしな動きしてるときもあるので笑えてしまうことも。
何より、普通の一枚絵で動くのが微妙過ぎます。曲がり角でぶつかって押し倒しちゃった!ってシーンでなぜ胸が揺れ続けるのか。自慰でもしてるんですかね?
Hシーン増やしたいならPlusを買うぐらいで良いと思います。
ネタバレあり感想
以下、ネタバレ注意。
一番ツッコミたいのは分岐の仕方ですね。
分岐点となる選択肢がすべて過去回想中にありました。
子供の頃の結婚の約束に同意していたかしていないかを選ぶ......。
過 去 改 変
なんだこれ......。
10年前の約束云々があって、みんながまた集まって物語が動き出す。みたいな設定なのに、実は10年前にはもう未来は決定してました~。みたいな感じにしか見えないのですが......。
杏鈴と杏璃の分岐とか、勉強と遊びどっちを先にやるか選んだだけですよ?
それなのに回想終わった瞬間に、ずっと杏鈴が気になってただの、「杏鈴たち」って今まで呼んでたのが急に「杏璃たち」に変わるだの、理不尽極まります。
分岐はあくまで主人公の決断と行動の産物であってほしいのは僕だけなんですかね。
ストーリー面ではつばめ、杏鈴、杏璃の前半が良かったですね。ただ、予想を超えてくるような良さは正直......。
失恋シーンの切なさは良かったです。杏鈴√での杏璃との向き合い方が今作で1番良かったかな。
杏鈴√最後の紫苑さんのところも良かったのですが、終盤になって詰め込み感が増してきて少しマイナス点。
あと和にもう少しだけ触れて欲しかった自分がいます。
小さいことならいくらでも挙げられそうなのですが、上手くまとめられないのでこのあたりにしようと思います。
最後にひとつ。
いちゃこらシーンの主人公めっちゃうざい
いろいろキモイし、いちいち勃起報告するのなんなのだったのか。
それでは。
アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-(アメグレ)感想
アメイジング・グレイス -What color is your attribute?-(以下、アメグレ)をプレイしたので感想を書いていきます。
「愛しの君へ、明けない聖夜の祝福をーー」
結論からいうとかなりの名作でした。自然で鮮やかな伏線回収は見事という言葉がぴったりでしたので、是非騙されてみてください。
他の方の感想見てもやっぱり伏線ばかりに触れているのですが(それぐらい良かった)、そのほかにもきちんと組まれてる世界観の設定が素敵でした。
あと、文章が綺麗。地の文大事。
攻略順はヒロインについては固定されてます。選択肢で分岐するというよりかは、大筋があってキャラ√に逸れるというイメージです(正確には違いますが)。
ここからネタバレします。
ネタバレします。
します。
ます。
す。
。
伏線良かったですね。驚きの連続でした。
特に良かった3つ挙げときます。
まずは文字の下り。
美術回廊に作品名が添えられてないこととか違和感あったのに気づけなかったです。
次にキリエの演技。
名女優キリエは震えました、あんなのかっこいいに決まってるじゃないですか。
そして、最初のユネとサクヤの入れ替わり。
あれはさっぱり気付けませんでしたね、あのシーン自体が芝居の一部だと思ってたんですけど音声データとは...。
どれも唐突に明かされるとかではなく、あーあれか!となるような気持ちの良い伏線回収。アハ体験ってやつですね。
キリエ√終了時点で僕は今後のストーリー展開の予想をしていました。
学校側が黒幕で、敬虔な信徒を選別するためのアポカリプスを起こしてるのではないか。その選別基準が芸術。アレイヤ賞を受賞した人はノアの方舟として設計された美術回廊に逃げ込むことができるといった感じ。
キリエ√ではコトハもギドウも姿を見せませんでしたからね。サクヤは単品でループしてる予想でした。
まぁ間違ってましたけどね。
世界観も良かったですね。各々の動機もしっかり納得できる、話の作り方が上手いです。
「101年前のアポカリプス。これが"正統"な芸術の終焉を意味していた。芸術が俗物化していく最初の分岐点。ならばこれをなかったことにすればいい」
良い!(断言)
文字を作らなかった理由。
古典芸術の理解を深めるだけでなく、大多数の物を所与のものとするための宗教観。
これらはここまでの違和感を一気に氷解させる設定でした。
芸術を生むことが目的だから、それを売って金作に走るところなんかも筋が通ってると思います。それで町の運営資金が賄えるとは一切思えませんが...。
もうちょっと頑張って欲しかったのは町の運営陣の動きですね。リリィ先生達の動きがいまいちわかりませんでした。
アポカリプスの担い手たるギドウと連携しているのはわかりますが、サクヤがそこに割って入って組織を動かすにたる権力を持っている理由もいまいちわかりませんでした。
その辺は教師としてのシュウのシーンも描いて良かったのかなって思います。ユネに歌うきっかけを与えたシーンなんかも書けるでしょうし。
簡単ですけど、こんなところで終わりにしようと思います。
アメグレ!良かった!良かったぞぅ!
クリスマスに予定はありませんでしたが、それでも楽しみになってたぐらいには良かったです。
この年になってやっとアメイジンググレイス(曲)に関心するなんて思ってませんでしたね。
2018年は、サマポケ、ぬきたし、アメグレと名作揃いでほくほくでした。
2019年のエロゲにも期待しようと思います。それでは。
FGO クリスマスイベ2018 結果報告
サンバってクリスマスはどこ向かってるんでしょうね...。
今回は簡単にクリスマスイベの結果報告をば。
箱数は267余りでした。
簡単に逆算すると、マフィアゴーストを5000体ぐらい葬ったことになります(笑)
種火も溢れまくりなので、マナプリに変換しました。なのでマナプリがほくほく。
既に礼装の交換は済ませていたので、25000になりました。やったね。
QPは当然のようにカンストしました。ベルトの交換をするまでもなく虚数の海へ消えていきました。
スキル上げもできるだけやったんですけどね。
ベルト約1000個分そのまま余りました。これだけで5億。5億て。
QP上限10億って少なすぎませんかね。星5育成に1億7000万ぐらいするんですよ。
そしてこれもまた問題ですね。
QP貰えなくてもいいから売却してくれたらいいのに。
ボックス内容良かったですね。骨最高!
骨800ぐらいになりました。これで当分安心...できねぇ...。
現時点でも骨出し渋るレベルなんですが...。要求数おかしい...。
それとタオル最高効率のクエストで爪と羽根がぼろぼろ落ちたのはかなり美味しかったです。
爪150個、羽根250個といったところです。
というか!ボックス一括開封させてくれ!!!
技術的にはできるけど意図があってしていなんですよね、分かります。
来年のクリスマスマスプレゼントは一括開封をお願いするとします。
それでは。
FGO 第2部3章「人智統合真国 シン」感想
FGOの第2部3章をプレイしたので感想を書いていきます。(ネタバレあり)
待ちに待ったメインストーリーです。
2章の感想も書いているので良かったら見てください。
ストーリー関連
今回のシナリオ担当は虚淵玄さんです。もう怪しい気配しかないです。直前のニコ生放送で、悠木葵さんが「ヒロインが概念になる」とか言っていました。
そして生まれたパワーワードがこちら。
アルティメット新所長
別作品ノリやめい。
そんなヒロイン認定された新所長は今回も遺憾なくヒロイン力を発揮していました。終始ヒロインムーブしてたのでそろそろ美少女に見えてこない。
3章のベストヒロインシーンは「じゃんけん」で決まり。高度な心理戦と見せかけ勝利を譲りに来ました。
なんなんですかねあの尊さは。お前ホントに魔術師の家系で育ったのか?
・中国のロストベルト
中国の異聞帯は「始皇帝が不老不死を手に入れていた」世界です。
2200年に渡り1人の皇帝に統治されてきた中国は、余計な戦乱や代替わりがないため技術の進歩が汎人類史よりも早く起こっています。始皇帝に不老不死をもたらした扶桑樹ならびに仙術も相まって、病気(老を含む)や食料事情などは完全に克服しています。仙術チートすぎる。
世界を統一し戦乱すらなくなったこの世界は、ホームズに言わせれば「人間の苦しみを取り除くという一点においては、恐ろしいほど効率的に成果をあげている世界」なわけです。正直住みたい。
兵器の存在すら知らない人々が、苦しむことなく十全な暮らしをしているということは、”何かに祈る情念”が存在しないため、英霊というシステムもまた存在しません。
ここで、活躍したのがスパルタクスです。スパさん格好良かった。
「生き残るべきが汎人類史の側だと決めつけて進むべきではない」
この発言は、叛逆の果てに描いていた人々の平穏な暮らしに出会ってしまったスパさんだからこそのものでした。
これはバーサーカーの使い方が上手いですね。さすが虚淵といったところでしょうか。最近の狂化しているのかよくわからないバーサーカーではなく、正真正銘のバーサーカーだからできることをさせる。良いですね。付随して、ぐだに初めて「英霊を縛るための令呪」の選択を迫ったシーンでもありました。ここのモーさんも良かった。
そして、長城落とし(名前あったっけ)に自爆覚悟で突貫。キャメロットでも見たような展開ですが、今回はその雄姿から、人々は英雄というものを認識します。これで地球がカウンターで英霊を召喚できるようになったわけです。これは胸熱展開。
なお、それで出てきたのはこいつ。
なんだこの馬。
陳宮も出てきましたが、この2騎は特に見せ場なかったですね。ギャグ枠でしょう。
これといい叛逆三銃士といい遊び心も結構あった印象です。
話を世界観に戻します。
この異聞帯は技術の発展が汎人類史よりも進んではいますが、それはそういう一面があることに留まります。例えば、機器の小型化や効率化、通信技術とは無縁の世界です。なぜならば、技術やリソースはほとんどを始皇帝の統治のために注ぎ、民にその技術が与えることがないからです。普及させる必要がなく、世界のリソースは独占でき、民の交流や識字、文化を制限しているのであれば、その手の発展は起こりえません。
(この手の設定大好物です。異世界ものの話はこうゆう常識から違う世界にしてくれると嬉しいですね)
荊軻の暗殺方法はあっけなくもとれますが、僕はかなり良いと思っています。
機械と同化している始皇帝をウイルスで殺す。通信技術が発展していないのであればウイルス対策なんてしているわけがない。始皇帝の統治体制を逆手にとった作戦、2人の問答の体現であるようにも思います。また、目的のためなら手段を問わない、暗殺者という感じも出ていて良いと思います。
しかし、始皇帝には本体もあったので一歩届かず。その散り際も好きです。(Zeroの大橋でのギルVSライダー戦でも思いましたが、勝負がついた後の語りで痺れさせてくれますね)
・始皇帝
芯が通っていて、したたかで、それでいてちょっと砕けた口調の天子様。
この世界で人は自分だけ。人の間なんてものは許容しない姿勢を見せる皇帝でありながら、「はっちゃける」「ドン引く」とか使うギャップ持ちです。現代版の皇帝を表したかったのかなとは思いますが、ネットスラングとかない世界でそんな言葉が生まれるのかは甚だ疑問。
ともあれ、始皇帝さんはしっかりした方で、異聞帯に侵入してきたカルデアと同様に芥ヒナコやコミンスキャーも警戒しています。
そのせいでタユンスカポンがリョナられたのは言うまでもないですね。
異聞帯の外にも関心を持っていたので、芥ヒナコにやる気あったら結構な強い異聞帯だったのではないでしょうか。キリシュタリアに勝てる未来は見えませんが。
ここまで秩序だった世界が剪定されてしまったのは、この世界が既に完成してしまっていたから。世界は統一され人類は管理されている、来るとも分からない宇宙からの侵略に対する防備を固めるほどに進歩が打ち止めになってしまった。
決して間違ってはいないが歴史として完結してしまったが故の淘汰。
なればどちらの歴史が正しくあるのか。
ただ独りの絶対者たる真人、数多ある人民の中の一人、どちらの「人」が強いのか。
自身にとっての理想郷を作り上げておきながら、より強い「人」に世界を託すという判断ができる始皇帝の気概はすごいですね。殴り合いで決めることに対してモーさんは話の分かるじゃねーかと言っていましたが、話が分かり過ぎるほどだと思います。
殴り合いをする、殴り返すことを許す。とか言っていたのに、戦闘用の被ダメ時ボイスが「無粋な!」と「いい加減にせぬか!」だったのは正直笑いました。
閑話休題。
戦闘後の潔さもあり、始皇帝の株が上がりっぱなし。
最後のシーンでは民を人民であることを認め、自らと同じであると発言していました。
はい尊い。
余談ですが、部下からの信頼もひとしおでした。
戦闘狂の衛士長や韓信もおとなしく従うほどのカリスマ性。
そんなことより衛士長ですよ衛士長。
戦闘始まったと思ったら、モーションとボイスあり。そしてただの強攻撃がチャージでくると思ったら宝具使用。
无二打
お前かい!!
そりゃコリャンチワワを一撃で落とせるわけだよ。
・芥ヒナコ
月下の女美人さんです。真名は虞美人。
「虞や虞や 汝を奈何せん」
有名な詩ですね。虞美人草の話は歴史や文学に疎い僕でも聞き覚えがあります。
その正体は真祖。月姫分からないのでそんなにぴんときませんが、純正の吸血鬼みたいなものだと思います。
不死の体を持ち人々から疎まれ続けてきた虞美人は、誰に理解されることなく国のために人を切り続けてきた項羽を慕い、添い遂げるためだけに動きます。
しかし、項羽は虞美人を伴侶と認めてもなお、国のためでなく虞美人に忠義を誓ってもなお、虞美人との未来のためにカルデアと戦うことを選びます。
バッドステータスの「致命的損壊」が名前に違わず致命的なもので辛いなって思いました。
余談ですが、今回ヒナコ戦めっちゃ多かったですね。またお前かっ!ってなりました。
とはいえ、ぐだを追い詰める度に始皇帝に止められるヒナコさんかわいそうでした。
蘭陵王は「後退せよ!仕切り直す!」って4回ぐらい言ってたしこれは「仕切り直しA」のスキルがあるに違いない!!違いない......。イケメンだから許す。
ただ、監獄での戦闘(虞美人としての初戦)に関しては、始皇帝が必至になって戦闘をやめさせた理由がまるで分かりません。
本来の目的を思い出せ!とか言われてましたけど、べつにカルデアを一掃することはプラスにしかならない気がします......。始皇帝からしてもカルデアを守る理由はないはずなんですよね。
・戦闘あっさり突破しすぎ?
2章までは強敵を倒すにあたって勝因を用意してたと思うんですけど、今回はそれがなかったように感じます。
宝物殿での項羽虞美人戦は始皇帝に止められたとはいえ、戦力的には瞬殺されるレベルなのではないでしょうか。
始皇帝も普通に殴り勝ちましたし。
そのあたりちょっと気になりました。
バトル面
今回も戦闘難易度はそうでもなかったですね。周回パだと初見でやられることはありましたが、ある程度まともにパーティ組めば死ぬことはないぐらいな難易度でした。ただ毒がうざい。マスター礼装の重要性を再確認しましたとさ。
とりあえずやめて欲しいのはあれですね。
1ブレイクで終わるかと思ったら、3ゲージ削らなきゃいけなかった件
勝利条件出すとか、せめて戦闘前のシナリオで全部削らなきゃ感出して欲しいです。ブレイク無くせとは言わないからさ......。
やめて欲しいことその2
クリティカルで一撃死する件
始皇帝戦は完全にこれでした。ブレイク時の弱体無効と強化解除もあり、絶対耐久なんてさせないという意思を感じました。
文句ばかり言うのもあれなので、好きなやつも載せます。
ライオン多多益善号!! ぱっぱかぱー!
虎なのは分かるけどライオン号と呼びたくなるこの気持ち。
こいつ倒したときに爆発するの面白すぎ案件です。全体宝具で3体一掃したときの破壊力。これには思わずニッコリ。
BGMが水着イベのやつになったのも好きです。
気になったこと(微考察)
考察というか考察材料のまとめに近いかな。
・フォウ君
再学習を始めたAIのよう
(ぴょこ音消えたのはナイスです)
・白い服の先生
カルデアの者?ぼろぼろの服といってたけど、白衣がぼろぼろになったと考えればロマ二かゲーティア濃厚かな
・マリズビリー
真祖を引き入れていた。もう怪しさしか感じない。
ソロモンが消滅していないなら何かやらかしそう。
・コヤンスカヤさん
やはりタマモでした。真名は妲己。
霊器の質量が10トン。これでビーストとなると、九尾化するんでしょうね。
九尾玉藻についてはCCC参照。
・大令呪
シリウスライトは?使わなかったよね???
さすがに使わずに消えるのはおかしいので理由があると仮定します。
大令呪の使用は命と引き換え。別の見方をすれば、大令呪はクリプターの命をつなぎとめているものという可能性もある。つまり蘇生の手段としての大令呪。
そして、ヒナコとカドックオフェリアの違いといえばやはり真祖であること。不老不死のヒナコは他のクリプターと違い死ななかったため、大令呪を付与されなかった。
こんなところでしょうか。とはいえ、キリシュタリアが他のクリプターを生き返らせた話と微妙に食い違うことや、「大令呪は異星の神のためのもの」とコヤさんが言っていたので違うかもしれません。
・異星の巫女
あらゆる観測に引っかからないあの人は異星の巫女というみたいです。今回は空想樹倒したあとに現れませんでした。
コヤさんによると、異星の神の代弁者ということです。
また、コヤさん”は”異星の神と契約したので意思の疎通ができない。キリシュタリアならできるかもと考えていたので、キリシュタリアは異星の巫女と契約したのかもしれません。
・空想樹
オロチとソンブレロに次ぐメイオール。銀河の名前らしいですが全然わかりません。
ただ、Cosmos in the Lostbelt の意味は分かりましたね。地球を銀河で塗り替えるのでしょうか。地球が抵抗しているのは地球を食いつぶそうとしているから?よくわかりませんね。
そもそもですが、銀河とかの単位でものをみてる異星の神はなんで地球に目を向けたんでしょうね。
ちなみに、空想樹は異星の巫女の苗床みたいです。
・虚数潜航時の暖かさ
虚数領域の干渉となるとBBしか浮かびません。4章はムーンセルと関係がありそうな箱があり、それがインドの異聞帯にとっては「アキレス腱」
・彷徨海の石扉の向こう
神代崇拝者達だし5章で協力してくれるでしょう。
・キャプテン
クリスマスイベで潜水艦の英霊という発言。
幻霊で成り立つ英霊(ネモは誰でもないを意味する名前)
ってことでキャプテンはネモ船長ではないかという考察をみました。誰だか僕は知りません。
大西洋には今の段階では無理、キャプテンがインドに同行ということで、4章は潜水艦のパーツ集めとかするのでは?
終わりに
3章も楽しかったです。満足です。
ただ分量は少なく感じたのでもっと増えたら嬉しいですね。
4章も気になりますね。ゲーム内にもう名称が出ていました。
「創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ」
膨張と収縮を繰り返す異聞帯。担当はペペロンチーノ。
こちらも感想記事書いたので良ければ読んでください。